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雑誌詳細

文献概要

特集 死別にまつわる心理的苦痛—背景理論からケアおよびマネジメントまで

グリーフケア外来での遺族支援

著者: 伊藤嘉規12 三宅康子1 利重裕子2 明智龍男12

所属機関: 1名古屋市立大学病院臨床心理室 2名古屋市立大学大学院医学系研究科精神・認知・行動医学分野

ページ範囲:P.1637 - P.1643

抄録 大切な人を失う体験は非常に大きな精神・心理的苦悩をもたらす。喪失に伴う感情的な反応はグリーフと呼ばれ,自然な反応であるが,人によっては身体的,心理社会的な障害を引き起こし,精神疾患として治療が必要な場合もある。医療機関においてグリーフケアを専門的に扱っている施設は数少ない。本稿では名古屋市立大学病院で行っているグリーフケア外来での,遺族への心理支援の取り組みについて紹介をする。

参考文献

1)日本サイコオンコロジー学会,日本がんサポーティブケア学会:遺族ケアガイドライン.金原出版,2022
2)宮林幸江,坂口幸弘,田子久夫:グリーフケアの実践と展望.宮城大学看護学部紀要10:1-8, 2007
3)広瀬寛子:悲嘆とグリーフケア.医学書院,2011
4)Simon NM, Shear KM, Thompson EH, et al:The prevalence and correlates of psychiatric comorbidity in individuals with complicated grief. Comprehensive Psychiatry 48:395-399, 2007
5)ロバートA. ニーマイア(著),富田拓郎,菊池安希子(監訳):喪失と悲嘆の心理療法—構成主義からみた意味の探求.金剛出版,2007
6)南山浩二:あいまいな喪失—生と死の〈あいだ〉と未解決の悲嘆—.質的心理学フォーラム 8:56-64,金剛出版,2016

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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