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特集 精神科におけるオンライン診療
日本におけるオンライン診療に関連した政策動向
著者: 吉村健佑1
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院次世代医療構想センター
ページ範囲:P.127 - P.136
文献購入ページに移動抄録 2018年3月に医師法に関連した「オンライン診療の適切な実施に関する指針(オンライン指針)」初版が発表されて以来,ここ数年でオンライン診療について制度整備と診療報酬による評価の強化が進められてきた。
さらには,2020年1月の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生を受け,同年4月には厚生労働省は通知を続けざまに発出し,電話・オンライン診療を用いての時限的・緊急的な診療体制が敷かれ,それによる診療実績なども公表されている。
このような動向の中,感染予防の観点などで有用性が注目され,オンライン診療の恒久化に向けた議論が本格的に開始された。関係学会などにより「事前トリアージ,処方薬等の制限,研修の充実」などについて具体的に検討されている。厚生労働省は「恒久化に向けた取りまとめ」を経て,2021年度中にオンライン指針の改定がなされる予定である。これらの議論の中で,初診からオンライン診療を行う場合,外来医療提供のあり方は大きく変化する可能性がある。
さらに,2022年4月に迫る診療報酬改定について,中央社会保険医療協議会(中医協)においてさまざまな議論が進んでいる。本稿では,上記に関する政策動向について,特に精神科医療への影響に注目して考察する。
さらには,2020年1月の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生を受け,同年4月には厚生労働省は通知を続けざまに発出し,電話・オンライン診療を用いての時限的・緊急的な診療体制が敷かれ,それによる診療実績なども公表されている。
このような動向の中,感染予防の観点などで有用性が注目され,オンライン診療の恒久化に向けた議論が本格的に開始された。関係学会などにより「事前トリアージ,処方薬等の制限,研修の充実」などについて具体的に検討されている。厚生労働省は「恒久化に向けた取りまとめ」を経て,2021年度中にオンライン指針の改定がなされる予定である。これらの議論の中で,初診からオンライン診療を行う場合,外来医療提供のあり方は大きく変化する可能性がある。
さらに,2022年4月に迫る診療報酬改定について,中央社会保険医療協議会(中医協)においてさまざまな議論が進んでいる。本稿では,上記に関する政策動向について,特に精神科医療への影響に注目して考察する。
参考文献
1)厚生労働省医政局医事課,医薬・生活衛生局総務課事務連絡:新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて.2020年4月10日
2)厚生労働省保険局医療課事務連絡:新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その13).2020年4月22日
3)厚生労働省保険局医療課事務連絡:新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その54).2021年8月16日
4)厚生労働省:オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会. https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_513005_00001.html(2021年12月1日閲覧)
5)日本医学会:日本医学会連合 オンライン診療の初診に関する提言.2021年6月1日 https://www.jmsf.or.jp/news/page_872.html(2021年12月1日閲覧)
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