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文献詳細

雑誌文献

精神医学64巻4号

2022年04月発行

書評

—内海 健,兼本浩祐 編—精神科シンプトマトロジー—症状学入門 心の形をどう捉え,どう理解するか フリーアクセス

著者: 熊木徹夫1

所属機関: 1あいち熊木クリニック

ページ範囲:P.481 - P.482

文献概要

 本書は精神科の「症状学入門」である。「症状の把握は,精神科臨床のアルファでありオメガであるから,今更あらためて学ぶまでもない。常日頃,DSMも使っているし……」という向きがあるかもしれない。ではDSMさえあれば,診療は滞りなく行えるのか。本書は,精神病理学の泰斗たる編著者が,これまたベテランの精神科医たちと手を携え作り上げた,入魂の一作である。なぜあえて今,本書を世に問うたのか。私なりにその意をくんでみようと思う。
 本書を通読し終えて,ふと過去に触れたソシュールの言語理論を想起した。その概略(ほんの一部ではあるが)は以下の通りである。ただ振り返るだけでなく,この理論は精神科症状学においてアナロジーが成り立つことを指摘していく。少し長くなるが,おつきあいいただきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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