精神医学64巻5号

2022年05月発行

増大号特集 精神科診療のピットフォール 総論

家族への対応

著者： 香月富士日¹

所属機関： ¹名古屋市立大学大学院看護学研究科

ページ範囲：P.578 - P.582

ピットフォール
・クレームの多い家族の気持ちを想像していない
・良かれと思ってのアドバイス
・ついつい原因探しをしてしまう
・現実(リアリティ)はいくつもある
・家族は患者の人格と病気を混同しやすいことに気付かない

参考文献

1)Awad AG, Voruganti LNP：The burden of schizophrenia on caregiver：a review. Pharmacoeconomics 26：149-162, 2008

2)アメリカ連邦保健省薬物依存精神保健サービス部編：FPE・家族心理教育プログラム本編．日本精神障害者リハビリテーション学会，日本心理教育・家族教室ネットワーク監訳：アメリカ連邦政府EBP実施普及ツールキットシリーズ第3巻Ⅰ．コンボ出版，2009

3)Pharoah F, Mari J, Rathbone J, et al：Family intervention for schizophrenia. Cochrane Database Syst Rev 12：CD000088, 2010

4)森山美和子編：ファミリーナーシングプラクティス．医学書院，2001

5)Goolishan HA, Anderson H：Therapy as Social Construction. Sage, Thousand Oaks, 1992(野口裕二，野村直樹訳：ナラティブセラピー—社会構成主義の実践．金剛出版，1997)

6)Fadden G, Bebbington P, Kuipers L：Caring and its burdens. A study of the spouses of depressed patients. Br J Psychiatry 151：660-667, 1987

7)M. ホワイト，D. エプストン著，小森康永訳：物語としての家族(新訳版)．金剛出版，2017

8)アリス・モーガン著，小森康永，上田牧子訳：ナラティヴセラピーって何？　金剛出版，2003