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文献詳細

雑誌文献

精神医学64巻5号

2022年05月発行

文献概要

増大号特集 精神科診療のピットフォール 疾患各論 物質関連・嗜癖性障害

抗不安薬・睡眠薬依存

著者: 稲川祐佳1 稲田健2

所属機関: 1東京女子医科大学医学部精神医学講座 2北里大学医学部精神科学

ページ範囲:P.778 - P.783

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ピットフォール
・「最初だけ」のつもりが漫然とベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZ-RAs)を処方し続けている
・他の医療機関の処方やお薬手帳の確認が不十分で,多剤併用,重複処方になってしまっている
・「外来で待たせたくない」の焦りから慌てて頓用処方してしまう
・不安や心配に対して対症的にBZ-RAsを処方してしまう
・3か月ごとの来院のため担当医への妊娠の報告が遅れ,BZ-RAsの使用が続いてしまっていた

参考文献

1)稲田健:本当にわかる精神科の薬はじめの一歩 改訂版.pp85-120,羊土社,2018
2)Yamamoto M, Inada K, Enomoto M, et al:Current state of hypnotic use disorders:results of a survey using the Japanese version of Benzodiazepine Dependence Self-Report Questionnaire. Neuropsychopharmacol Rep 41:14-25, 2021
3)David MT, Thomas REB, Allan HY:モーズレイ処方ガイドライン.第13版 日本語版,ワイソー・パブリック・ジャパン,pp324-333, 2019
4)村崎光邦:抗不安薬の臨床用量依存.精神経誌 98:612-621, 1996
5)日本うつ病学会 気分障害の治療ガイドライン作成委員会:日本うつ病学会治療ガイドラインⅡ.うつ病(DSM-5)/大うつ病性障害,精神病性の特徴を伴わない中等症・重症うつ病,2016
6)伊藤真也,村島温子,鈴木利人編:向精神薬と妊娠・授乳.改訂第2版,pp104-114,南山堂,2017
7)日本周産期メンタルヘルス学会:周産期メンタルヘルスコンセンサスガイド.pp73-76,2017  http://pmhguideline.com/consensus_guide/consensus_guide2017.html(2022年3月1日閲覧)
8)日本精神神経学会・日本産婦人科学会:精神疾患を合併した,或いは合併の可能性のある妊産婦の診療ガイド.「総論1 精神疾患合併または既往歴がある女性に対するプレコンセプションケア:Shared decision makingを基本姿勢として」「各論12 妊産婦と向精神病薬」,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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