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書評
—村井俊哉 担当編集—〈講座 精神疾患の臨床〉6『てんかん 睡眠・覚醒障害』 フリーアクセス
著者: 菊知充1
所属機関: 1金沢大学医学系精神行動科学
ページ範囲:P.1051 - P.1051
文献概要
てんかん診療を行っていて痛感するのは,最近10年あまりで,使用できる薬剤の選択肢が急速に広がったことである。日本では2022年現在,20を超える抗てんかん薬が使用できる。そのため薬剤選択において,知識と経験が問われるようになった。たとえば,てんかんの発作型のみならず,内服薬間の相互作用,薬の副作用プロフィールと患者の背景(精神症状の有無など)との相性などが重要になる。本書は治療薬選択においても,図や表を用いて初期研修医にも分かりやすく解説されている。さらに,突然死,自己免疫性脳炎,高齢者のてんかんなど,最近のトピックについても解説されている。
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