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特集 学校で精神疾患を「自分のこと」として教育する
文献概要
抄録 保健室を訪れる子どもたちは,体調不良の背後に心の問題を抱えているケースが多い。特に中高生は精神疾患発症の好発年齢に該当すること,心身ともに発達途中であること,などから適切な見立てが難しい。養護教諭に精神保健の知識が必要なことはもちろんだが,子どもたち自身も精神保健に関する基礎知識を身につけることの必要性を感じる。ただ,教科「保健」で一律に精神疾患について学ぶ際には,個人の置かれた状況によって受け止め方がさまざまになることに配慮しなければならない。また今後は,医療や保健所など専門職との連携がより必要となってくるだろう。養護教諭が専門職と学校をつなぐHUBとなっていくことが望ましいと考える。授業をする教諭に必要な情報を提供し,生徒にとってよりよい学びとなるような連携をしていきたい。
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