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特集 精神医学における臨床研究のすゝめ—わが国で行われたさまざまな精神医学臨床研究を参考にして
システマティックレビューとメタアナリシスを用いた精神科薬物治療
著者: 岸太郎1 野村郁雄12 佐久間健二1 三治聖平3 寺田彬浩4 西山熙登4 正木百香4 岩田仲生1
所属機関: 1藤田医科大学医学部精神神経科学講座 2桶狭間病院藤田こころケアセンター 3国立国際医療研究センター病院 4藤田医科大学医学部
ページ範囲:P.79 - P.87
文献購入ページに移動現代の医療現場では,医師は科学的根拠に基づいた医療(evidence-based medicine:EBM)を実践することが求められている。特に精神科医療において,科学的根拠に基づいた精神科医療(evidence-based mental health:EBMH)が注目されており,個々の患者の病状や合併症,患者の価値観や社会的要因も取り入れ,患者とともに診療方針を決定することが求められている(shared decision making:SDM)。本稿では,最もエビデンスレベルが高い研究手法であるシステマティックレビューとメタアナリシスの意義や研究手順について述べ,具体的に2021年に私たちが報告したネットワークメタアナリシスの論文を用いて,連続変数および二値変数のアウトカムの見方を解説する。また,効果量や異質性などのメタアナリシスの結果を理解する上で必要な専門用語について解説する。
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