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文献詳細

雑誌文献

精神医学65巻1号

2023年01月発行

文献概要

特集 精神医学における臨床研究のすゝめ—わが国で行われたさまざまな精神医学臨床研究を参考にして

診療・治療ガイドライン作成のポイント—『統合失調症薬物治療ガイドライン2022』の経験から

著者: 稲田健1

所属機関: 1北里大学医学部精神科学

ページ範囲:P.95 - P.101

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抄録
 現代の医療において必要不可欠となった診療ガイドラインの定義や作成方法については,日本医療機能評価機構Mindsが,ガイドライン作成の手引きを公表している。ガイドライン作成の手引きに従った診療ガイドラインとして,『統合失調症薬物治療ガイドライン2022』があり,これは2015年に作成された初版の改訂版である。ガイドラインの作成においては,作成メンバーの選定,臨床疑問(clinical question:CQ)の設定,システマティックレビューとエビデンスの統合,推奨決定,ガイドライン本文の作成といった過程を経る。この工程の中で,システマティックレビューやメタ解析といった研究が成り立ちうる。さらに,統合失調症薬物治療ガイドラインでは,ガイドラインの普及活動「精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究:Effectiveness of GUIdeline for Dissemination and Education in psychiatric treatment」(略称 EGUIDEプロジェクト)が行われており,多くの論文を公表している。

参考文献

1)日本神経精神薬理学会,日本臨床精神神経薬理学会(編):統合失調症薬物治療ガイドライン2022.医学書院,2022
2)Minds診療ガイドライン作成マニュアル編集委員会(編):Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver. 3.0.:公益財団法人日本医療機能評価機構EBM医療情報部,2021 https://minds.jcqhc.or.jp/docs/various/manual_2020/ver3_0/pdf/all_manual_2020ver3_0.pdf[2022年11月15日閲覧]
3)日本神経精神薬理学会:統合失調症薬物治療ガイド—患者さん・ご家族・支援者のために.じほう,2018
4)EGUIDEプロジェクト.https://byoutai.ncnp.go.jp/eguide/[2022年10月1日閲覧]
5)Takaesu Y, Watanabe K, Numata S, et al:Improvement of psychiatrists' clinical knowledge of the treatment guidelines for schizophrenia and major depressive disorders using the ' Effectiveness of Guidelines for Dissemination and Education in Psychiatric Treatment(EGUIDE)' project:A nationwide dissemination, education, and evaluation study. Psychiatry Clin Neurosci 73:642-648, 2019
6)Yamada H, Motoyama M, Hasegawa N, et al:A dissemination and education programme to improve the clinical behaviours of psychiatrists in accordance with treatment guidelines for schizophrenia and major depressive disorders:the Effectiveness of Guidelines for Dissemination and Education in Psychiatric Treatment(EGUIDE)project. BJPsych Open. 8:e83, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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