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文献詳細

雑誌文献

精神医学65巻10号

2023年10月発行

文献概要

特集 DSM-5からDSM-5-TRへ—何が変わったのか

物質関連症及び嗜癖症群—DSM-5-TRでの変更点

著者: 宮田久嗣12

所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神医学講座 2医療法人光生会平川病院

ページ範囲:P.1428 - P.1432

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抄録
 「物質関連症及び嗜癖症群」では,DSM-5において,物質依存症に代わって物質使用症が新たに診断名として採用され,また,行動嗜癖症のギャンブル行動症が初めてこの疾病カテゴリーに組み入れられたという2つの画期的な変更があったためか,DSM-5-TRではほとんど変更はみられない。ほぼDSM-5を踏襲している。しかし,その裏では,インターネットゲーム嗜癖,性嗜癖,運動嗜癖,買い物嗜癖と称される反復性行動が行動嗜癖症の基準を満たすのか,エビデンスの集積が行われている。DSMはICDと異なり,エビデンスをベースに診断基準を変革していくことに躊躇しない立場をとっているため,今後とも目の離せない領域と言える。

参考文献

1)Substance-Related and Addictive Disorders. American Psychiatric Association:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th ed, Text Revision(DSM-5-TR). American Psychiatric Publishing, Washington DC, 2022[物質関連症及び嗜癖症群.日本精神神経学会(日本語版用語監修),髙橋三郎,大野裕(監訳),染矢俊幸,神庭重信,尾崎紀夫,他(訳):DSM-5-TR精神疾患の診断・統計マニュアル.pp525-647,医学書院,2023]

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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