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特集 DSM-5からDSM-5-TRへ—何が変わったのか
物質関連症及び嗜癖症群—DSM-5-TRでの変更点
著者: 宮田久嗣12
所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神医学講座 2医療法人光生会平川病院
ページ範囲:P.1428 - P.1432
文献購入ページに移動「物質関連症及び嗜癖症群」では,DSM-5において,物質依存症に代わって物質使用症が新たに診断名として採用され,また,行動嗜癖症のギャンブル行動症が初めてこの疾病カテゴリーに組み入れられたという2つの画期的な変更があったためか,DSM-5-TRではほとんど変更はみられない。ほぼDSM-5を踏襲している。しかし,その裏では,インターネットゲーム嗜癖,性嗜癖,運動嗜癖,買い物嗜癖と称される反復性行動が行動嗜癖症の基準を満たすのか,エビデンスの集積が行われている。DSMはICDと異なり,エビデンスをベースに診断基準を変革していくことに躊躇しない立場をとっているため,今後とも目の離せない領域と言える。
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