文献詳細
短報
治療に難渋したpsychiatric-onset DLBに対し右片側配置超短パルス波電気けいれん療法が有効であった1例
著者: 五十嵐江美1 神田慧一2 佐熊惇1 飯塚邦夫3 富田博秋12
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野 2東北大学病院 3安田博愛会安田病院
ページ範囲:P.1581 - P.1585
文献概要
治療に難渋した,精神症状から初発したレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB)に対し右片側配置超短パルス波電気けいれん療法(ultra brief right unilateral electroconvulsive therapy:UB-RUL-ECT)が有効であった症例について報告する。事例は当初精神病性うつ病を疑われたDLB患者で,抑うつ気分および微小妄想,不安焦燥が前景に立っていた。治療経過中に認知の変動性および幻視,動作緩慢・寡動のパーキンソニズムが出現し,改めて脳画像検査を施行しDLBへ診断を変更した。薬物治療に難渋し最終的にUB-RUL-ECTを施行した結果,精神症状・寡動症状とも改善し,有効性が示唆された。
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