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特集 精神医療・精神医学の組織文化のパラダイムシフト
精神医学研究におけるパラダイムシフトの可能性
著者: 柳下祥1 金原明子2
所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科構造生理学 2東京大学医学部附属病院精神科
ページ範囲:P.237 - P.242
文献購入ページに移動医学研究は医療専門家がアウトカムを設定し,特にヒトの生物医学的特徴に着目して研究するのが一般的である。ところが最近,当事者の望む回復であるパーソナル・リカバリーを目指すアウトカムモデルや,当事者の研究への参加が注目を集めている。このような医療モデルの見直しや研究の推進体制の見直しは精神医学研究を新たな形で発展させる可能性がある。このような変化は臨床研究にとどまらず,脳の中に生物学的病態を見出すことを目指してきた基礎研究のパラダイムにまで影響を与え,新しい研究の発展を促す可能性がある。本稿では最近の研究パラダイムの見直しとなるこのような背景について紹介し,筆者らがかかわる実践の途中経過を紹介したい。
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