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雑誌詳細

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 1 概念

Q5 発達障害児・者の予後と転帰の所見について教えてください

著者: 浦谷光裕1 飯田順三2

所属機関: 1奈良県立医科大学精神医学講座 2医療法人南風会万葉クリニック子どものこころセンター絆

ページ範囲:P.535 - P.539

A 発達障害は生涯にわたり症状が持続すると考えられていますが,その中核症状は年齢とともにある程度の改善がみられることが多いです。しかし青年期や成人期には社会的,職業的により複雑な要求に直面することで,心理社会的機能への影響はより顕著なものとなります。よって,青年期や成人期における発達障害の転帰はしばしば不良となるため,適切な支援を継続する必要があります。

参考文献

1)Howlin P, Moss P, Savage S, et al:Social outcome in mid-to later adulthood among individuals diagnosed with autism and average non verbal IQ as children. J Am Acad Child Adolesc Psychiatry 52:572-581, 2013
2)岩波明,林若穂,佐賀英之:成人期発達障害の臨床—現状と課題.最新精神医学 22:245-251, 2017
3)神尾陽子:自閉スペクトラム症の長期予後.臨床精神医学 43:1465-1468, 2014
4)齊藤万比古:子どもの発達とADHD.齊藤万比古,飯田順三(編).注意欠如・多動症—ADHD—の診断・治療ガイドライン,第5版.じほう,pp 8-14, 2022
5)Thapar A, Rutter M:神経発達症群/神経発達障害群.ラター児童青年精神医学【原書 第6版】.明石書店,pp 11-19, 2018

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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