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文献詳細

雑誌文献

精神医学65巻5号

2023年05月発行

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 4 診断

Q39 時折高齢者でも自閉スペクトラム症(ASD)を疑う方がいます。精査・告知を行ったほうがよいケースはあるのでしょうか?

著者: 佐久田静1 橋本衛1

所属機関: 1近畿大学病院精神神経科学教室

ページ範囲:P.642 - P.644

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A 未診断の高齢の自閉スペクトラム症(ASD)者が,加齢に伴う生活環境の変化や認知機能低下により社会適応が難しくなり,精神科外来の受診に至ることがあります。まず問診を通じて,なぜ今になって受診することになったのかを明らかにし,必要に応じて認知機能精査などを行います。その後,本人や家族,支援者に不適応に至った理由を説明し,必要な介入を行います。これらはASDの発達精査や病名告知は実施せずともおおむね可能と考えます。

参考文献

1)Rascovsky K, Hodges JR, Knopman D, et al:Sensitivity of revised diagnostic criteria for the behavioral variant of frontotemporal dementia. Brain 134:2456-2477, 2011
2)Okumura T, Isoya K, Hosoda M:A case of adult Asperger's syndrome previously diagnosed as frontotemporal dementia. Prim Care Companion CNS Disord 13:PCC. 11|01167, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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