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文献詳細

雑誌文献

精神医学65巻5号

2023年05月発行

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 4 診断

Q41 昨今は定年後再雇用などで高齢者も働く機会が増えています。認知症様の症状で職場で問題となるケースもあるようですが,発達障害との鑑別などについてアドバイスをお願いします

著者: 上村直人1 永野志歩2 小松静香3

所属機関: 1高知大学保健管理センター医学部分室 2高知医療センター児童精神科 3高知大学医学部神経精神科教室

ページ範囲:P.648 - P.650

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A 高齢期になって初めて職場や地域で発達障害特性に気づかれ精神科を受診したり,不注意による健忘や,こだわり行為から認知症と間違われて産業医の相談につながる場合があります。発達障害は幼少期の臨床症状が加齢とともに変化し,成人期には消退化してしまい高齢期や老年期になるまで気づかれない場合があります。そのため鑑別診断が重要になるため,発育歴や性格特性の聴取のほか,丁寧な問診や神経心理学的な評価が必要です。

参考文献

1)上村直人,藤戸良子,津田敦,他:【発達障害と認知症をめぐって】注意欠如・多動症(ADHD)と若年性認知症の鑑別(解説).精神医学 62:141-150, 2020
2)兼本浩祐,前川和範,大島智弘,他:職場における事故頻発者と精神疾患.精神科治療学 23:159-164, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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