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文献詳細

雑誌文献

精神医学65巻5号

2023年05月発行

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 5 鑑別と併存

Q48 発達障害と気分障害の鑑別のポイントを教えてください。一方で併存例も少なくないと思われますが,どのような特徴がありますか?

著者: 桑原斉1 池谷和2

所属機関: 1埼玉医科大学病院神経精神科・心療内科 2森町なごみ診療所

ページ範囲:P.669 - P.671

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A 神経発達症の症状は原則的に「発達早期から存在」しています。気分障害のエピソードは原則的に「普段とは異なる期間」あるいは「病前の機能からの変化」で定義づけられます。したがって,現在症が平常時と異なるかどうかが鑑別のポイントになります。併存例に関しては,一言で言える特徴はありませんが,多くの場合,気分障害の標準的な治療に加えて,神経発達症に対する標準的な介入を組み込む必要があります。

参考文献

1)National institute for health and care excellence:Autism spectrum disorder in adults:diagnosis and management, 2012 https://www.nice.org.uk/guidance/cg142[2023年1月10日閲覧]
2)National institute for health and care excellence:Attention deficit hyperactivity disorder:diagnosis and management, 2018 https://www.nice.org.uk/guidance/ng87[2023年1月10日閲覧]
3)National institute for health and care excellence:Bipolar disorder:assessment and management, 2014 https://www.nice.org.uk/guidance/cg185[2023年1月10日閲覧]
4)National institute for health and care excellence:Depression in adults:treatment and management, 2022 https://www.nice.org.uk/guidance/ng222[2023年1月10日閲覧]
5)本田秀夫:自閉症スペクトラム.ソフトバンク新書,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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