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雑誌詳細

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 5 鑑別と併存

Q52 発達障害と摂食障害の関係について教えてください

著者: 宮脇大12 平井香3

所属機関: 1大阪市立総合医療センター児童青年精神科 2大阪公立大学大学院医学研究科神経精神医学 3大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学

ページ範囲:P.682 - P.686

A 摂食障害は,しばしば発達障害を併存します。摂食障害患者の5%が自閉スぺクトラム症(ASD)を,2〜18%が注意欠如・多動症(ADHD)を併存するという報告があります1)。両者の関係のうち,最もよく知られているのは,神経性やせ症とASDについてです。神経性やせ症のため入院した人の37%がASDを併存しているか,ASD特性をもっている2)と報告され,両者の共通点が注目されています。

参考文献

1)Nickel K, Maier S, Endres D, et al:Systematic review:overlap between eating, autism spectrum, and attention-deficit/hyperactivity disorder. Front Psychiatry 10:708, 2019
2)Pathway for Eating disorders and Autism developed from Clinical Experience. https://www.peacepathway.org/about-peace[2023年1月9日閲覧]
3)宮脇大,原田朋子,山内常生:児童思春期の摂食障害.精神科28:296-303, 2016
4)和田良久:【摂食障害の今日的理解と治療】摂食障害と発達障害.精神科治療学33:1327-1332, 2018
5)作田亮:【摂食障害 最近のトピックス】摂食障害と自閉スペクトラム症.臨床精神医学50:27-32, 2021

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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