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雑誌詳細

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 5 鑑別と併存

Q54 摂食障害で受診する児には発達障害の傾向をもつ児が多いと感じています。対応のコツがあれば教えてください

著者: 清水日智1

所属機関: 1長崎大学病院精神神経科

ページ範囲:P.689 - P.690

A 摂食障害児における発達評価は,低栄養や低体重が改善し,脳機能が回復した後に実施することが望ましいです。発達障害を合併する摂食障害は合併しないものと比べて難治であり成人へと持ち越しやすいため,発症早期から発達特性に応じた支援を行う必要があります。
治療者が児の持つ困難さを的確に捉え,児の気持ちを理解し,家族など支援者へと適切に共有していくことで,児が摂食障害を手放し適切な対処法を身につけていくことへとつながります。

参考文献

1)中土井芳弘:児童青年期の発達障害症群を伴う摂食障害の特徴と治療.児童精神医学とその近接領域62:686-696, 2021
2)作田亮一:摂食障害と自閉スペクトラム症.臨床精神医学50:27-32, 2021
3)Seitz J, Herpertz-Dahlmann B, Konrad K:Brain morphological changes in adolescent and adult patients with anorexia nervosa. J Neural Trans 123:949-959, 2016
ed. Wiley, New York, 2015
5)森野百合子:児童思春期の神経性痩せ症患者及び家族への家族療法.臨床精神医学50:55-61, 2021

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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