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雑誌詳細

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 5 鑑別と併存

Q55 発達障害と依存症の関係について教えてください

著者: 山本直毅1 今村明12

所属機関: 1長崎大学病院地域連携児童思春期精神医学診療部 2長崎大学生命医科学域保健学系作業療法学分野

ページ範囲:P.691 - P.695

A 「依存症」と神経発達症(発達障害)との間には,一定の相関関係がある可能性が報告されています。神経発達症(発達障害)が基盤にある「依存症」者では,集団療法や自助グループなどの治療的な枠組みに馴染めない場合があり,特性を評価し,視覚的な資料を活用するなどの,特性を踏まえた個別の支援が,また家族支援では,「肯定的な行動の芽生えに注目することで,その行動を強化する」というペアレントトレーニングの手法を活用することが有用です。

参考文献

1)Ryan K, Chelsea B, Sun JM, et al:Behavioral addiction and autism spectrum disorder:a systematic review. Res Dev Disabil 117:104033, 2021
2)Sean XL, Frances RL:Towards precision addiction treatment:new findings in co-morbid substance use and attention-deficit hyperactivity disorders. Curr Psychiatry Rep 19:14, 2017
3)今村明:神経発達症者の嗜癖行動について.アディクションと家族 37(2):118-125, 2022

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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