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雑誌詳細

文献概要

増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98 6 治療

Q83 ゲーム行動症を併発している発達障害の子どもへの対応はどのようなものがありますか?

著者: 吉川徹1

所属機関: 1愛知県医療療育総合センター中央病院

ページ範囲:P.793 - P.794

A 行動の嗜癖は孤立の病であるとも言われます。回復のためにはデジタルゲーム以外の,質のよい現実との接点,依存先を確保するのが目標となります。まずはリアルの世界に基盤のある趣味の開発や復活を目指すのがよいでしょう。不登校や引きこもりを伴う事例では,同居家族とともに趣味や家事を楽しむことができるとよさそうです。また多くの事例においては,ゲームの代替行動として,学習を設定しないのがコツだと言えるでしょう。

参考文献

1)吉川徹:ゲーム・ネット嗜癖.齋藤万比古 飯田順三(編).注意欠如・多動症—ADHD—の診断・治療ガイドライン 第5版,じほう,pp 231-235, 2022
2)吉川徹:子どものこころの発達を知るシリーズ10,ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち—子どもが社会から孤立しないために.合同出版,2021
3)King D, Delfabbro P:Internet Gaming Disorder:Theory, Assessment, Treatment, and Prevention. Academic Press, Cambridge, 2018 [樋口進(監訳):ゲーム障害—ゲーム依存の理解と治療・予防.福村出版,2020]

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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