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文献詳細

雑誌文献

精神医学65巻7号

2023年07月発行

文献概要

特集 子どものうつ病に気づく

臨床の場面でうつ病の子どもはどのように見えるのか

著者: 館農勝1

所属機関: 1さっぽろ悠心の郷ときわ病院

ページ範囲:P.1000 - P.1005

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抄録
 子どものうつ病では,症状の見え方が大人とは異なり,行動の変化として現れることも多い。子どもでは,抑うつ気分は易怒的な気分として現れることはよく知られている。低年齢では気分を言語化することは困難で身体症状を訴えることが多い。時には,精神病様症状を伴うこともある。中途覚醒や早朝覚醒はうつ病を示唆するとの意見もある。大人ではうつ病性仮性認知症が知られているが,子どものうつ病における思考力の減退は,友だち付き合いの減少や学業成績の低下につながることもある。「消えたい」との訴えは自殺関連行動と関係しており注意が必要である。うつ症状に加え,背景要因を含めた全体像の理解と慎重なアセスメントが必要である。

参考文献

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8)稲垣貴彦,眞田陸:小児・思春期のうつ・気分障害の気づき(発症の契機)と診断.Prog Med 41:979-984, 2021
9)松本俊彦,今村扶美:思春期における「故意に自分の健康を害する」行動と「消えたい」体験および自殺念慮との関係.精神医 51:861-871, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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