文献詳細
書評
—樋口 進 担当編集—〈講座 精神疾患の臨床〉8—物質使用症又は嗜癖行動症群 性別不合 フリーアクセス
著者: 堀井茂男1
所属機関: 1公益財団法人慈圭会慈圭病院
ページ範囲:P.1489 - P.1489
文献概要
本書は,いわゆる依存または嗜好に関係する物質使用症又は嗜癖行動症群(disorders due to substance use or addictive behaviours)とそれに関連する衝動制御症群(impulse control disorders)およびパラフィリア症群(paraphilic disorders)を取り上げており,別に性別不合(gender incongruence)も収載している。物質使用症又は嗜癖行動症群のICD-10からの最大の変化はこの群に嗜癖行動症が加わったことで,例えば「病的賭博」はICD-11では「ギャンブル行動症」と名称が変わり,この症群に分類され,「ゲーム行動症」は新規にこの症群に分類された。なお,「ゲーム行動症」は日本や韓国で多くみられ,本書編集の樋口進氏のWHOでの活躍により疾患となったものであることは特筆しておきたい。
掲載誌情報