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文献詳細

雑誌文献

精神医学66巻3号

2024年03月発行

特集 精神疾患への栄養学的アプローチ

精神疾患患者への栄養食事指導時の食生活状況聴取のポイントと食事歴調査の実際

著者: 宮本佳世子1

所属機関: 1国立精神・神経医療研究センター病院総合内科部栄養管理室

ページ範囲:P.314 - P.318

文献概要

抄録
 メタボリックシンドローム(MetS)などの栄養学的問題を有する精神疾患患者への栄養食事指導(以下,指導)の実施と継続による効果は治療貢献度が高い。しかし,在宅療養を行っている外来患者では指導を受けて行動変容ができるようになり,改善結果が生じるまでには時間がかかる。そのため,その間に指導が継続できるよう,管理栄養士はコミュニケーション能力と指導の手技を修得する必要がある。特に,患者から得られる断片的な情報から全体像をつかみ,食生活の問題点の把握や食事内容評価を行うためには,聴取(傾聴)の技法は重要となる。食事調査方法などのツールはさまざまにあるが,それらを患者の状態に合わせて適宜用いて現状を把握し,問題点を少しずつ,時間をかけて確実に改善する指導が重要である。

参考文献

1)山中学,石川元直,小笠原和子,他:行動医学を実践するために必要な医療面接技術.臨床栄養 132:685-690, 2018
2)Steven A. Cole,Julian Bird(著),飯島克己,佐々木將人(監訳):メディカルインタビュー—三つの機能モデルによるアプローチ.メディカル・サイエンス・インターナショナル,2003
3)坪井康次,坊裕美:医療面接.日本行動医学会(編):行動医学テキスト.中外医学社,pp 215-221, 2015
4)日本病態栄養学会(編):病態栄養専門管理栄養士のための病態栄養ガイドブック,改訂第7版.南江堂,pp 62-64, 2022
5)全国精神科栄養士協会:食生活状況聞き取り調査票. https://nnp-eiyou.com/wp-content/uploads/2020/01/eea1dee2e0ce19e8731ce9961d4a780f.pdf[2023年12月15日閲覧]

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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