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文献詳細

雑誌文献

精神医学66巻5号

2024年05月発行

文献概要

増大号特集 精神科診療における臨床評価尺度・検査を極める—エキスパートによる実践的活用法 Ⅲ章 臨床場面別の活用法

周産期メンタルヘルス診療における評価尺度・検査の活用手順

著者: 佐藤昌司1

所属機関: 1大分県立病院

ページ範囲:P.674 - P.678

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はじめに
 従来,妊産婦の精神障害は主として産後うつ病をはじめとした産褥期に特に留意すべきとの概念が述べられてきたが,現在では,妊婦健康診査から産科入院時,さらには産褥期にわたって,身体面のみならず精神衛生面(メンタルヘルス)にも十分に留意した周産期管理を行うべきとの考え方が広がっている。本稿では,周産期領域において実際に精神的ハイリスク症例を抽出する立場となる産婦人科医師あるいは助産師を対象とした『産婦人科診療ガイドライン産科編2023』(GL2023)におけるClinical Question(CQ) & Answer(A)に沿って,周産期メンタルヘルス診療における評価尺度の活用のあり方について概説する。

参考文献

1)CQ011妊娠中における精神障害ハイリスク妊産婦の抽出法とその対応は? 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会(編):産婦人科診療ガイドライン産科編2023.pp 50-52,日本産科婦人科学会,2023
2)岡野禎冶:妊娠・出産と精神科臨床.精神科治療学 28:545-551, 2013
3)Bosanquet K, Mitchell N, Gabe R, et al:Diagnostic accuracy of the Whooley depression tool in older adults in UK primary care. J Affect Disord 182:39-43, 2015[PMID:25969415]
4)CQ1.妊娠中のうつ病・不安障害のスクリーニング方法は? 日本周産期メンタルヘルス学会(編):周産期メンタルヘルスコンセンサスガイド2023 http://pmhguideline.com/consensus_guide/cq01.pdf[2024年2月13日閲覧]
5)CQ420産褥精神障害の取り扱いは? 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会(編):産婦人科診療ガイドライン産科編2023.pp 279-280,日本産科婦人科学会,2023
6)Kitamura T, Yoshida K, Okano T, et al:Multicentre prospective study of perinatal depression in Japan:Incidence and correlates of antenatal and postnatal depression. Arch Womens Ment Health 9:121-130, 2006[PMID:16547826]
7)岡野禎治,村田真理子,増地聡子,他:日本版エジンバラ産後うつ病自己評価票(EPDS)の信頼性と妥当性.精神科診断学 7:525-533, 1996
8)支援が必要な妊産婦のスクリーニング—3つの質問票の活用.日本産婦人科医会(編):妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル—産後ケアへの切れ目のない支援に向けて.pp 83-96,中外医学社,2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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