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特集 現代における解離—診断概念の変遷を踏まえ臨床的な理解を深める
一般外来における解離性同一性障害の治療—精神分析の立場から
著者: 加茂聡子1
所属機関: 1四谷こころのクリニック
ページ範囲:P.1080 - P.1084
文献購入ページに移動精神分析家でありながら開業クリニックで一般精神科外来を行っている立場から,解離性同一性障害(DID)の一般外来における治療について紹介する。一般に,精神分析家は「中立かつ受け身で治療を行う」という印象を持たれている。しかし,精神科外来臨床を行うとき,私は能動的に支持も指示も行う。一方で,精神分析的臨床家の間では「解離性同一性障害における他人格はもとの人格として扱う」という言説があったようである。私はその立場にも与せず,外来臨床においてDIDの人格と出会った場合は「別の人」として接している。
本稿では,私の外来臨床におけるDIDとの接し方,そして精神分析が私の臨床にどのように影響を与えているかについて文献的背景とともに紹介する。
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