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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻10号

1965年10月発行

展望

プラセボーに関する諸問題

著者: 桜井図南男1

所属機関: 1九州大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.858 - P.866

文献概要

I.はじめに
 近ごろ,プラセボーPlaceboに対する関心がたかまりつつあるようだが,これはShapiroが,1957年に,この問題に関する綜説を書いたのがきつかけになつたといわれている。その後,プラセボーを使つた二重盲検法double-blind methodが薬物の効果判定に,ひろく導入されるようになつたが,10年前には,プラセボーを対照にした臨床実験はほとんどなかつた。
 現在では,二重盲検法を行なわない薬物の効果判定には,十分の信頼性がないとさえいわれているが,この二重盲検法について,Inteurはその名前がよくないから,controlled methodというべきであると提案しているし,また,Sainzは二重盲検でも,まだ,満足できない。三重盲検法tripple-blind methodをこころむべきであるという。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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