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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻11号

1965年11月発行

研究と報告

神経精神科領域におけるγ-Oryzanol(Oliver)の使用経験

著者: 桜田敞1 及川光平1 秋野睦1 古市康昌1

所属機関: 1弘前大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.1009 - P.1014

文献概要

I.いとぐち
 γ-Olizanol(Oliver)は,1953年に土屋らにより米糠油および米胚芽油中から抽出された物質である。本剤は動物実験によると種々の生理的ないし薬理的作用から,臨床的に間脳視床下部と大脳辺縁系に選択的にはたらき,それらの機能失調を調整・賦活化する作用があるという想定にもとづいて2)3),最近各科領域で広く使用され,とくに自律神経失調,内分泌平衡障害にもとづく疾患群に対して,すぐれた効果が認められている。
 ところで,最近における向精神薬の開発にはめざましいものがあり,精神神経科領域における治療の主体を占めていることはいうまでもない。しかしながら,とくに身体的・心気的愁訴を中心にもつた患者に対しては,単に向精神薬の投与のみでは満足すべき結果がえられないこともあり,かかる症例の治療にあたつては身体的面からの接近のこころみがかなりの治療効果をあげうることは,臨床上よく経験するところである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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