文献詳細
研究と報告
老年期における神経症患者の予後(その2)—症例の検討
著者: 大原健士郎1 清水信1 藍沢鎮雄1 吉沢勲2
所属機関: 1慈恵医大精神神経科教室 2湘南病院精神神経科
ページ範囲:P.1069 - P.1076
文献概要
さきに著者ら18)は,老年期における神経症患者の予後を推計学的に検討し,予後不良群に家庭内葛藤をもつ者が多いこと,孤独感を訴えたり隠居をしている者が多いこと,配偶者との死別期間の長い者ほど予後が悪いことなどを指摘した。この論文ではこれらの症例を臨床的に再検討し予後良好群,やや良好群,不良群の間にどのような差があるかを比較することを目的とした。
なお,予後の判定基準はさきの論文において詳述したのでここではふれない。
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