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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻2号

1965年02月発行

特集 精神療法の限界と危険

第1回日本精神病理・精神療法学会シンポジウム 講演

精神療法家の制約について

著者: 加藤正明1

所属機関: 1国立精神衛生研究所

ページ範囲:P.97 - P.101

文献概要

 A.精神療法における精神療法家
 精神療法を身体療法と区別させる重要な一面は,そこでは精神療法家という人間全体が,治療の道具となつていることである。精神療法においても身体療法と同じく,技術ないしは技法を標準化することによつて,駒科学的な精神療法たらしめ丈うとする努力がある。しかし,キュービーもいうように,精神療法は科学であるよりもartであつて,それを行なう療法家の人間像という要素が,大きくはたらいていることはいうまでもない。もちろん,外科手術でも,治療者の心身の条件が治療条件に影響することはある。しかし精神療法におけるように,治療者の人間全体が道具として直接治療的にはたらきかけるということは,はるかに少なく,あつてもそれは間接的であるといえる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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