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研究と報告
Ethosuximide(Epileo)のてんかんに対する使用経験
著者: 田所靖男1 岡田保1 小池憲二1 野島精二1
所属機関: 1名古屋大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.161 - P.166
文献購入ページに移動新しい抗てんかん剤α-ethyl-α-methyl succinimide(Ethosuximlde,pM 671,Zarontin)はZimmermanとBurgemeisterによるsuccinimide誘導体の系統的研究のなかで,Milontin,Celontinについで研究せられ,小発作に著効を呈すること,および副作用の少ないことが示され,以降各国において追試され,いずれも本剤が小発作に有効であることが指摘されている(第1図)。
従来小発作の治療薬としては,Oxazolidine誘導体のtrimethadione(ミノアレビアチン)やphenobarbitalが有効とされてきた。それらが無効である場合,あるいは副作用―とくにtrimethadioneにおいて認められる重篤な副作用(白血球減少症,剥脱性皮膚炎,腎臓障害)がある場合にとつて代わるべき薬剤が存在しなかつた。
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