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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻2号

1965年02月発行

文献概要

研究と報告

新抗てんかん剤Ethosuximideの使用経験

著者: 福山幸夫1 鈴木昌樹1 丸山博1 小宮和彦1 小宮弘毅1 鴨下重彦1 鈴木義之1

所属機関: 1東京大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.168 - P.179

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I.序言
 新抗てんかん剤ethosuximideは,琥珀酸イミド系に属する新剤で,Milontin,Celontinとともに,Zimmermanら41〜48)の系統的研究にもとづくものである。すなわちZimmermanらは,従来すでに効果の認められているバルビツール剤,ヒダントイン剤,オキサゾリジン剤,アセチル尿素剤などの化学構造式を比較検討し,これらのすべてにC-N-C-C鎖が共通に存在することに注目した(第1図)。そしてこれを基礎とした種々の薬剤,たとえばピペリジン剤(thiazolidine,furnanacrylamideなど)やcinnanamideを検討したが,これらはいずれも副作用が強く,臨床使用に耐えないことがわかつた。しかし最後に琥珀酸イミド剤は強力な抗けいれん作用を有するうえに毒性も少ない点で有望であることが発見された。琥珀酸イミドの基本分子に系統的に種々の側鎖を付加あるいは置換して検討した結果,Milontin(別名P. M. 334,phensuximide,N-methyl-α-phenylsuccinimide),Celontin(別名P. M. 396,methsuximide,N-methyl-α,α-methylphenyl succinimide)が臨床的に十分使用に耐える抗てんかん剤であることを確かめ,この結果をZimmermanは1951年41),1954年43)にそれぞれ発表した。琥珀酸イミド剤の薬理学的,動物実験的研究はMiller & Long31)(1951),Chenら(19512),19633))のものがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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