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特集 精神分裂病の“治癒”とは何か 第1回日本精神病理・精神療法学会シンポジウム
一般概念ととくにロールシャッハ・テストからみた人格障害の持続について
著者: 三浦岱栄1
所属機関: 1慶応大学神経科
ページ範囲:P.199 - P.202
文献購入ページに移動 この興味津々たる,そしてまた精神医学者にとつておそらく永遠に最大の関心事としてとどまるであろうと思われるテーマを選ばれたことに対し,プログラム・コミティの諸君に敬意を表するとともに,本シンポジウムの参加者として指名されたことに対し強い責任と栄誉を感ずるしだいである。発表時間に制限があるので,極度に圧縮し,抽象化した結論しか申しあげられないのは残念であるが,ご了解のいただけない点はディスカッションを通じて補つていきたいと考えている。
最初に"分裂病"の概念そのものが明確化されねばならぬのだが,われわれはこんにちまではたして真剣にこの点についてすら討議し合つたことがあるだろうか。その原因もバトゲネーゼも限界の問題もすべてがいぜんとして混沌のなかにあるこんにち,分裂病をめぐるあらゆるディスカッションは,つねに一種の循環論に終始するおそれなしとしないのである。
最初に"分裂病"の概念そのものが明確化されねばならぬのだが,われわれはこんにちまではたして真剣にこの点についてすら討議し合つたことがあるだろうか。その原因もバトゲネーゼも限界の問題もすべてがいぜんとして混沌のなかにあるこんにち,分裂病をめぐるあらゆるディスカッションは,つねに一種の循環論に終始するおそれなしとしないのである。
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