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研究と報告
神経症患者の統計的観察—とくに薬物療法の推移について
著者: 柴田洋子1 藤井健次郎1 金子耕三1 高橋圭子1 加藤能男1
所属機関: 1東邦大学医学部精神神経学教室
ページ範囲:P.426 - P.434
文献購入ページに移動(1)新しい薬物(主としてC. D. P.)による治療の遠隔成績について検討した結果,治癒率はかならずしも向上してはいない。
(2)神経症患者においては,長く通院している者も,短期間に中止した者も,なんらかの形(ある場合は宗教ないしは自己調整による)で精神療法の効果が主流をなしていることが確認された。
(3)原因となつた葛藤を分析すると,男子では職場関係が,女子では家庭関係が多いという性別特徴がみられた。また概して葛藤の明らかなもののほうが改善傾向が強い。
(4)臨床検査との関連で,脳波に異常を示すものが15.4%あり,診断上の疑議が呈示された。メコリール・テストの結果では,P型においてC. D. P. による改善傾向がやや優位であつた。
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