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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻5号

1965年05月発行

文献概要

研究と報告

精神疾患に対するdiazepamの臨床治験

著者: 三浦岱栄1 伊藤斉1 開沢茂雄1 三浦貞則1 山県博2

所属機関: 1慶応大学医学部神経科教室 2東京電力病院神経科

ページ範囲:P.443 - P.457

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I.緒言
 Chlordiazepoxideにつづいて新しいbenzodiazepine誘導体としてHoffman La Rôche社において開発されたdiazepam1)2)は,新しい向精神薬としてchlordiazepoxideにまさる効果を有することが欧米において認められている。
 本剤はValiumの名で,欧州ならびに米国にて発売されているが,その適応範囲は,主としてminor tranquilizerとして不安・緊張解消作用,自律神経安定作用,鎮静,催眠作用を有し,その他chlordiazepoxide同様,抗けいれん作用と筋弛緩作用を示し,これらの諸臨床効果はchlordiazepoxideより数倍強力であるが,さらに本剤は従来のminor tranquilizerと異なり,急性の幻覚妄想状態にも有効であるという報告もなされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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