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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻5号

1965年05月発行

研究と報告

Diazepamの睡眠効果とPlaceboを用いた二重盲検法による治験

著者: 高畑長吉1 津久江一郎1

所属機関: 1広島大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.459 - P.465

文献概要

I.はしがき
 精神神経科領域において,とくに神経症に用いられる薬物は,ここ2〜3年来真のtranquilizerであるといわれているchlordiazepoxideが主流をなしている趣がある。その他の薬物は格段の差をもつて,meprobamate,chlorpromazine,perphenazine,prochlorperazine,levomepromazine,fluphenazine,benectizine,chlorprothixene,thioridazineなどが,わずかに用いられる程度となつている。その他に合剤であるVegetamine,Bellergalなどがあり,これらもある程度は使用されている。
 Chlordiazepoxideについては,わが教室では,すでに児玉1)2),高橋3)が報告しており,その後の種々の治験においては,良い結果を得てはいると思われるけれども,その使用は,要するに精神安定上のなんらかの効果を期待できればというのと副作用の少ないということの気やすさから,臨床各科においていささか濫用の気味がありはせぬかと惧れられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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