文献詳細
資料 沖縄の精神衛生
文献概要
1.はしがき
敗戦によつて祖国から分離された沖縄には,公衆衛生に限つても問題点が多いが,精神衛生はいまやその緒についたばかりといつてよい。本土では「もはや戦後ではない」といわれたのは数年前となり,国家のたちなおり,なかんずく,経済のいちじるしい伸長で,民生も安定しつつあり,あるいいかたによれば「大国」であり,国際的にも先進国の列に連なろうとしている。
しかしながら,沖縄では,いまなお「戦後」であり,20年前のあのいまわしい焼土殺りくの傷跡は,人々の心に強く印され,いたるところに戦禍のあとを見ることができる。
敗戦によつて祖国から分離された沖縄には,公衆衛生に限つても問題点が多いが,精神衛生はいまやその緒についたばかりといつてよい。本土では「もはや戦後ではない」といわれたのは数年前となり,国家のたちなおり,なかんずく,経済のいちじるしい伸長で,民生も安定しつつあり,あるいいかたによれば「大国」であり,国際的にも先進国の列に連なろうとしている。
しかしながら,沖縄では,いまなお「戦後」であり,20年前のあのいまわしい焼土殺りくの傷跡は,人々の心に強く印され,いたるところに戦禍のあとを見ることができる。
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