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The American Journal of Psychiatryの本年5月号にThe Situation of Psychiatry in West Germanyと題して私どもにとつてもたいへん参考になる記事がのつている。著者はJ. E. Meyer M. D. とあるだけでどこのどういう人か私は知らない。しかし記事は簡潔でいたつて公平(?)に西独精神医学の最近の変遷を伝えているように思われるので(昨年西独を視察してきた私どもの牧田助教授の話とだいたい一致している),要点のみを紹介してみよう。
お家芸であつた精神医学におけるethiologyとかnosologyの進歩には見るべきものはないが,治療学の進歩が最近のドイツ精神医学を急激に変貌させつつあるということができよう。もちろんこの治療学の進歩というのは主としてdrug therapyによるものであり,E. S. は完全に廃棄されてはいないもののいちじるしく減少した。しかしこのpharmacotherapyの隆盛は単にdrugsの開発に全面的に依存していると考えるのは誤りでmodern milieu therapyを除外しては確立しなかつたろうと最初に述べている。
お家芸であつた精神医学におけるethiologyとかnosologyの進歩には見るべきものはないが,治療学の進歩が最近のドイツ精神医学を急激に変貌させつつあるということができよう。もちろんこの治療学の進歩というのは主としてdrug therapyによるものであり,E. S. は完全に廃棄されてはいないもののいちじるしく減少した。しかしこのpharmacotherapyの隆盛は単にdrugsの開発に全面的に依存していると考えるのは誤りでmodern milieu therapyを除外しては確立しなかつたろうと最初に述べている。
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