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文献詳細

雑誌文献

精神医学7巻9号

1965年09月発行

研究と報告

高校生の自殺企図例

著者: 大原健士郎1 増野肇1 松村幸司1

所属機関: 1慈恵会医科大学精神神経科教室

ページ範囲:P.784 - P.788

文献概要

I.はしがき
 未成年者の自殺は各研究分野にわたつて多彩で種々の内容がまざりあつている。この年齢層から自殺者が激増し,日本の自殺の一特徴といわれる青年期の高い自殺率を示すことは周知のとおりである。この年齢では,心理学的にいつても独立と自由を獲得し,人間としての自覚を身につけようとする時期である。しかし,それとともにかれらは大きな孤独と葛藤を経験する。かれらは,人格の完成への途上において,環境的な影響を受けることも多くなるし,生物学的にいつても自殺と関係の深いうつ病を初めとして,精神分裂病,易感性関係妄想,精神病質などの好発時期でもある。かれらの自殺の特徴をつかむため,対象を高校生に限定し,症例を中心として考察してみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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