文献詳細
特集 宗教と精神医学
第63回日本精神神経学会総会シンポジウ厶
文献概要
I.はじめに
宗教と精神医学というテーマで,いわゆる内因性疾患が論じられるとき,それはほとんど精神分裂病であつて,躁うつ病がとりあげられることはきわめてまれである。しかし実際には,躁うつ病,とくに躁病に,きわめてbuntな宗教的色彩の症状が多く認められることを見逃がすわけにはいかないし,それどころかこのような症状の病像に対してもつ意味の解明こそ,現在の精神医学の急務の一つであるとも思われるので,以下にその1例を述べる。
宗教と精神医学というテーマで,いわゆる内因性疾患が論じられるとき,それはほとんど精神分裂病であつて,躁うつ病がとりあげられることはきわめてまれである。しかし実際には,躁うつ病,とくに躁病に,きわめてbuntな宗教的色彩の症状が多く認められることを見逃がすわけにはいかないし,それどころかこのような症状の病像に対してもつ意味の解明こそ,現在の精神医学の急務の一つであるとも思われるので,以下にその1例を述べる。
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