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文献詳細

雑誌文献

精神医学8巻11号

1966年11月発行

文献概要

特集 宗教と精神医学 第63回日本精神神経学会総会シンポジウ厶

指定討論

著者: 高良武久1

所属機関: 1慈恵医大

ページ範囲:P.917 - P.919

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ある種の宗教的体験について
 宗教的体験あるいは神秘的体験とか霊的体験といわれるものは精神病理学的対象となる病的現象もあるが,必ずしも病的とは認められない種類のものも多いのでこれらを同一視してはならない。
 わが国で故森田正馬教授によつて記述され,その後数氏によつて多数の例を報告され現在われわれがしばしば遭遇するいわゆる「祈檮性精神病」はその前者に属すものである。これは一般に教養の低い女性に多く見られるもので,不安な心境にあるものが,宗教あるいは迷信に惑溺して精神障害を起こすもので,人格変換,憑依現象,意識野の狭小,幻覚妄想,興奮などを伴うことが多く原始反応的でbionegativの現象である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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