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文献詳細

雑誌文献

精神医学8巻3号

1966年03月発行

文献概要

研究と報告

Floropipamide(Propitan)の使用経験

著者: 島崎敏樹1 中島晋1

所属機関: 1東京医科歯科大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.234 - P.239

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I.はじめに
 Floropipamide(Propitan,Dipiperon)は,ベルギーのP. Janssenらによつて開発された一連のbutyrophenone系薬物の一つであつて,1960年以来,西独を中心とする欧州で治療経験がつまれており,わが国でもぼつぼつこれの臨床報告が見られはじめた。われわれもこのたび,エーザイ株式会社の協力により,本薬物を使用する機会を得たので,その結果を報告する。
 Janssenによれば,floropipamideは選択的中枢神経薬(CNS-drug)であつて,少量では鎮静効果,tryptamine拮抗作用,大量では典型的なneuroleptic effectを示し,何よりもまず気分を調整する薬物として,精神分裂病やうつ状態に用いられ,同時にまたおもい不眠症にも有効であるという。分子式はC21H30FN3O2,分子量は395.47,融点124.5℃〜126℃で,第1図のような構造式と化学式をもつ。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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