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研究と報告
Floropipamide(Propitan)の使用経験
著者: 島崎敏樹1 中島晋1
所属機関: 1東京医科歯科大学神経精神医学教室
ページ範囲:P.234 - P.239
文献購入ページに移動I.はじめに
Floropipamide(Propitan,Dipiperon)は,ベルギーのP. Janssenらによつて開発された一連のbutyrophenone系薬物の一つであつて,1960年以来,西独を中心とする欧州で治療経験がつまれており,わが国でもぼつぼつこれの臨床報告が見られはじめた。われわれもこのたび,エーザイ株式会社の協力により,本薬物を使用する機会を得たので,その結果を報告する。
Janssenによれば,floropipamideは選択的中枢神経薬(CNS-drug)であつて,少量では鎮静効果,tryptamine拮抗作用,大量では典型的なneuroleptic effectを示し,何よりもまず気分を調整する薬物として,精神分裂病やうつ状態に用いられ,同時にまたおもい不眠症にも有効であるという。分子式はC21H30FN3O2,分子量は395.47,融点124.5℃〜126℃で,第1図のような構造式と化学式をもつ。
Floropipamide(Propitan,Dipiperon)は,ベルギーのP. Janssenらによつて開発された一連のbutyrophenone系薬物の一つであつて,1960年以来,西独を中心とする欧州で治療経験がつまれており,わが国でもぼつぼつこれの臨床報告が見られはじめた。われわれもこのたび,エーザイ株式会社の協力により,本薬物を使用する機会を得たので,その結果を報告する。
Janssenによれば,floropipamideは選択的中枢神経薬(CNS-drug)であつて,少量では鎮静効果,tryptamine拮抗作用,大量では典型的なneuroleptic effectを示し,何よりもまず気分を調整する薬物として,精神分裂病やうつ状態に用いられ,同時にまたおもい不眠症にも有効であるという。分子式はC21H30FN3O2,分子量は395.47,融点124.5℃〜126℃で,第1図のような構造式と化学式をもつ。
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