精神医学8巻6号

1966年06月発行

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研究と報告

N-7001（Melitracen）の臨床治験

著者： 佐々木邦幸¹ 藤谷豊¹ 栗原雅直¹ 広瀬徹也¹ 豊田純三¹ 遠藤俊一² 野口拓郎³

所属機関： ¹東京大学医学部精神医学教室 ²土田病院神経科 ³愛記念病院神経科

ページ範囲：P.509 - P.513

I．はじめに
　抗うつ薬の開発は，近年まことにめざましく，十指にあまるほどのものがすでに日常使用されており，さらに新しく登場してくる現状である。imipramineの治療経験を初めとして，われわれはこれらの薬物の臨床的検討をつづけてきたが^1），今回N-7001（Melitracen）（TAN 15）を臨床的に使用し，以下に述べる結果を得たので，症例経験ならびに若干の考察を加えて報告する。