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文献詳細

雑誌文献

精神医学8巻7号

1966年07月発行

文献概要

特集 精神医療体系のなかでの精神病院の位置づけ 精神病院の機能とその限界 第63回日本精神神経学会総会シンポジウム

精神科医療体系のなかでの総合病院精神神経科の役割

著者: 工藤義雄1

所属機関: 1大阪警察病院神経科

ページ範囲:P.558 - P.563

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I.まえがき
 最近,精神病院においては,その設備・治療手技・医療チームの充実によつて,精神障害者の医療面でめざましい進歩を示しつつある。また,各地の公的精神衛生機関の拡充・整備によつて,精神衛生思想が一般に普及してきている。したがつて,多くの精神疾患の予後を左右する「病の早期発見,早期治療」もそれらの病院や機関によつて,漸次その目的が達成されようとしてきている。
 しかし,公的精神衛生機関は,まだ一般の人々に十分利用されるまでにはいたらず,また,精神病院は,多くの場合地域的に市街より遠隔地にあることと,「精神病院」という名称により,患者や家族のもつある種の抵抗感のため,早期受診が遅れがちになつているのがわが国の現状であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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