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文献詳細

雑誌文献

精神医学8巻9号

1966年09月発行

研究と報告

季節と気象変化の精神状態におよぼす影響—とくにてんかん患者の動向

著者: 吉田遼1 竹田正衛1 遠藤光衛2

所属機関: 1竹田綜合病院神経精神科 2若松測候所

ページ範囲:P.739 - P.745

文献概要

I.緒言
 われわれが大気中に棲息するかぎり,好むと好むまいと,気象や季節の変化に左右されることは避けられない。ただこれらの影響に対しては,生体機能も精神作用も一般には順応できるという特性をそなえている(気候順化)。
 しかしながら,わが国は世界でも珍しいくらい四季の変化がいちじるしいことを考えるとき,日日の気象状態や季節の移り変わりに適応できない一群の人々が存在することは考えられる。すでに常識化している気象病あるいは季節病3)5)は,こうした人々のあいだに生じた疾患ということができる。De Rudder1)はすでに1913年,これらの天気に支配される疾患についてかなりくわしく述べている。さらに戦後の研究では,血圧変動10),喀血4),ロイマチスの疼痛12),喘息発作5),死亡3)5)6)(急死を含む),歯痛発作17),陣痛発来13),産婦人科的症候群14)などをはじめとし,身体面と気象・季節との関係については幾多の報告がなされてきている。ところが,精神状態と関連性のある研究はきわめて少ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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