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文献詳細

雑誌文献

精神医学9巻1号

1967年01月発行

特集 内因性精神病の疾病論

第63回日本精神神経学会総会シンポジウム

指定討論

著者: 江熊要一1

所属機関: 1群馬大学精神科

ページ範囲:P.33 - P.37

文献概要

 島崎教授はまず分裂病者の宿命と運命という点から話を起こされて,こうした2分法的な原因論が,その一方だけではどちらも不十分であることを指摘されました。そしておのおのの考えかたにもとづく治療の理念がどのように実現されるべきかを説かれました。このかぎりにおいては島崎教授のいわれることは正しく,なにも申しあげることはありません。
 しかし,研究者のおのおのにその所を得せしめるという教授的配慮や,これも良いしあれも良い,これも悪いしあれも悪いというような評論家的批判は,実際に患者ととりくみ,選択をせまられる場面にぶつかつている私どもとしては,おおいに困惑させられるものでもあります。というのが抄録を拝見したときの率直な感じでありましたが,ただいまのお話をお聞きして,この感じは若干訂正したほうがよいのかもしれません。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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