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文献詳細

雑誌文献

精神医学9巻10号

1967年10月発行

研究と報告

環境要因の著明な小児精神分裂病の1例

著者: 奥村晶子1 佐竹良夫2

所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室 2北海道大学医学部小児科教室

ページ範囲:P.757 - P.760

文献概要

I.はじめに
 精神分裂病における精神力動ないし発病にいたるまでの歴史が,精神分析学的,自我心理学的に注目されるようになつてきたのは最近のことであるが,これとともに小児分裂病,自閉症といわれる症例についても同様の観点から解明していこうとする試みが,しだいに多くの学者によりなされるようになつてきている。
 小児の精神分裂病ないし自閉症についてはL. Kanner以来多くの報告があるが,今なお問題の多いところであり,ここに報告する症例にも多くの疑問が含まれている。しかし現在の病像にいたるまでの経過をみるとき,環境的要因および母子関係において興味ぶかいものがあると思われるので,その概要を報告し若干の考察を加えたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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