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第5回精神医学懇話会 地域精神医学
指定討論
著者: 江熊要一1
所属機関: 1群馬大学精神神経科
ページ範囲:P.821 - P.823
文献購入ページに移動 桑原先生は日本における地域精神医学——どこから出発するか」という演題で話されました。私は「私の地域精神医学——どこから出発したか」という演題にいたします。実は桑原先生とは先日機会がありまして,そこで相当討論いたし,そこでの討論のほうがきようよりおもしろかつたのではないかと思うのです。それをあとでくりかえすかもしれないのですが,桑原さんの報告にも明確にはされておりませんでした地域精神医学なるものについて,私たちも群馬の仲間といろいろ話し合いましたが,各自それぞれの概念をもつており,結論が出ない。ただ地域精神医学が地域精神衛生網や地域精神衛生活動のありかた,あるいは地域の疫学的調査などだけを問題にしていたのでは,地域精神医学は形骸をさらすことになるということでは一致したわけです。したがつて,これから私がお話しすることは私なりの地域精神医学であるわけです。メイン・スピーカーのつもりでお話しさせていただきます。
さて,桑原さんは原稿によりますと,地域精神医学を地域住民と精神医療のかかわりあいとしてとらえ,地域住民の要求,精神医療の組織や体系の現状を批判し,そこから日本における地域精神医学なるものをお話されました。現在の日本の精神医療のありかたを論ずるかぎりにおいては,基本的には桑原さんの報告に異論がありません。また地域精神医学を論ずる場合,地域における精神衛生網のありかたについてそれを避けてとおるわけにはいかないと思いますし,とくに公衆衛生学の立場としての桑原さんの発言は当然と思います。
さて,桑原さんは原稿によりますと,地域精神医学を地域住民と精神医療のかかわりあいとしてとらえ,地域住民の要求,精神医療の組織や体系の現状を批判し,そこから日本における地域精神医学なるものをお話されました。現在の日本の精神医療のありかたを論ずるかぎりにおいては,基本的には桑原さんの報告に異論がありません。また地域精神医学を論ずる場合,地域における精神衛生網のありかたについてそれを避けてとおるわけにはいかないと思いますし,とくに公衆衛生学の立場としての桑原さんの発言は当然と思います。
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