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研究と報告
神経精神科領域におけるCDP-choline(Nicholin)の使用経験
著者: 岩本信一1 田淵健次郎1 笠井勉1 木下忠謙1 宮本隆至1
所属機関: 1神戸大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.876 - P.881
文献購入ページに移動近年大都市において交通災害・産業災害による受傷者がいちじるしく増加してきた。これら受傷者の大部分はなんらかの後遺症を残し,ことに頭部外傷者の場合,自覚的・他覚的症状がいちじるしく,患者は救急処置のあと種々の愁訴をもつて神経科を訪れる場合が多い。しかしこのような症例では症状が頑固で,自律神経・間脳機能障害を主とする愁訴が年余にわたつてつづく場合も少なくない。
また一酸化炭素中毒後遺症や,てんかん・振戦せんもうなどの急性意識障害も神経科ではしばしば経験するが一般に難治で看護をはなはだ困難にし,ときには不幸な転帰をとることもまれではない。
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