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研究と報告
精神障害者に対する家族の態度調査—家族会との関連において
著者: 山村道雄1 米倉育男1 平野千里1 大槻信子1 平野喬1 大野勇夫1 繁原賢吉1
所属機関: 1岐阜精神病院
ページ範囲:P.928 - P.932
文献購入ページに移動向精神薬のめざましい開発と,リハビリテーション活動の活発化とが,精神障害者の治療や社会復帰に大きな貢献をなしつつあるが,これらとともに,地域社会,ことに家族の態度や関与のいかんが,それらにおよぼす影響の大きいことが指摘されてきている。われわれも,さきに「ナイトホスピタルを実施した精神分裂病者の予後」を調査し,家族の精神的支持や経済的援助が予後を良好にたもたしめる一要因となつていることを報告した1)。
しかし,こうした家族の援助は,社会保障制度や精神衛生対策の不備,さらには,地域社会や家族自身の偏見などのために十分になされえない状況にあると考え,昭和39年10月以来,当院に家族会の結成を企図した。すなわち集合体としての家族会が,家族のおかれた困難な状況を打破する一つの力となるであろうと予想したからである。
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