icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学9巻3号

1967年03月発行

研究と報告

精神分裂病者の作製した建築設計図についての検討

著者: 広瀬伸男1 大塚諄雄1 高田紗智子1 高井作之助2

所属機関: 1大垣病院 2名古屋市立大学医学部精神神経科教室

ページ範囲:P.185 - P.188

文献概要

Ⅰ.序
 精神病者とりわけ精神分裂病者の作製したものについての蒐集と考察に関する業績は,絵画,彫刻,創作などを中心に実におびただしい量にのぼつている。そのなかで,かつて私は短詩型の作品,書翰,標語などの蒐集と検討について報告してきた。しかしながら,今回私どもの扱つた建築平面プランのごとき文献は,内外ともに見当たらず,ただ建築物の報告としてはわが国において二笑亭をあげることができる程度である。しかも,ここにかかげる設計図は私どもの要請とか期待によつて累積されたり,歪曲されたものではなく,あくまで患者自身の作品であり,まとめるにあたつて患者の閲覧持出しの拒否にも遭遇したが,2患者とも入院数カ月の後,一種の疎通により初めて膨大な作品に接することができたのである。そこで,2人の精神分裂病者の作品群から得た所見を,紙面規定の許す範囲内において,若干披瀝してみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら